この記事ではこれらの疑問を解説していきます。
「NFT」と聞いて画像をイメージするITリテラシーの高いアナタならきっとこのような疑問をお持ちになるかと思います。
そこで私が持っている知識をすべて出し切り、疑問を解消する記事を用意いたしました!
実は私も同じような疑問を持ち
NFTってコピーできるじゃん。
ならどうしてこんなにも価格が高騰してしまうのだ?
まぁいいやコピーできるしどうせすぐ話題にならなくなるでしょ。
と、考えることを放棄して恥ずかしい知ったかぶりをかましてしまうところだったんです。
この記事では3つのパートに分けて私なりの見解を交えて解説していきます。
とりあえずタイトルの疑問に答えるなら「NFT画像はコピーできる」です。
ならどうして盛り上がっているのかどんな技術なのか知りたい方は「NFT画像がコピーできるならNFT画像の新しさや価値とは?」へ飛んでください!
NFT画像もコピー可能
jpg画像と同じようにNFT画像もコピーできるのかと聞かれれば「はいできます。」と答えて問題ないでしょう。
それどころかjpg画像がそうだったようにNFT画像を買ったとしても個人で独占できるわけではありません。
いくらNFTが新しい技術と言ってもjpg画像でできていたことはNFT画像でもできるということを解説していきます。
見るだけならNFT画像とjpg画像は同じ
NFT画像と言っても元はjpg画像(もしくはpng画像)のデジタルアートです。
なんにせよデジタルである以上は、jpg画像もそれをNFT化したNFT画像も元は同じといえます。
どちらも表面上は同じです。表面上は・・・。
実際にンー千万円のNFT画像をコピーしかけてみる
NFT画像がデジタルである以上、当然のことながら簡単にコピーできます。ここで試しにやってみましょう。
NFTオンラインマーケットプレイスの最大手であるOpenSeaのサイトから、例えばCryptoPunk #3559 (100ETH超えで売買成立!!!)を見てみます。
メガネのドットイラストにマウスを合わせて右クリックします。
ただの画像ですので当然「名前を付けて画像を保存」や「画像をコピー」を選ぶことができます。これで簡単に画像を手に入れる事ができます。
ンー千万円の価格がついた画像がです。
実際にやるとなにかしらの問題になりそうですが、やろうと思えば「ンー千万円の画像を俺持ってるぜ!ほら!」なんてこともできます。
NFT画像にも著作権があるのでコピー注意
NFT画像が容易にコピーできるからといってもやってはいけません。
アートである以上デジタルでもアナログでも関係なく著作権というものが発生します。
ですのでコピーしてそれを使ってゴニョゴニョすると良くない未来が待っていることでしょう。
それは買った場合でも同じでゴニョゴニョしては行けません。
本屋さんでコミックHUNTER×HUNTER 37巻を買って所有したところで、ゴニョゴニョしたら集英社から注意(ときには収監)されるのと同じ理屈です。
NFT画像がコピーできるならNFT画像の新しさや価値とは?
NFT画像はコピーが簡単にできます。それどころか買ってもすべての権利を所有できるわけじゃないことを説明しました。
ん?でもまてよ・・・じゃあなんでこんなにも話題になるのだ?
NFTは新しい技術みたいな感じだけど何がそんなに嬉しいのだ?
と思うかもしれないので、ここからはこのあたりを解説してきます。
NFT画像は本物と所有権の証明が画期的
NFT画像とはjpg画像に改ざん不可能なログ機能が加わったようなものと言えば、ITリテラシーの高い方にはストンと腑に落ちるかと思います。※お母さんやおじさんに説明するのならログ機能ではなく日記のほうがよりわかりやすいかも・・・
このログにはNFT画像にした瞬間から「いつ、誰が、誰に、いくらで、どうなったか」がタトゥーのように刻まれていますので、コレを見て履歴を追うことで「現在誰が本物を所有しているのか」を証明することができます。
これまでのデジタルアートはコピーし放題で本物の価値がほとんどありませんでした。
そんなデジタルアートがNFT技術によってコピーできない要素を加えることに成功しました。
その結果デジタルアートに本物の価値が誕生することになったののが画期的なのです。
これこそが非代替性(non-fungible)と呼ばれるゆえんなのです。
絵画(アナログアート)では困難だった本物の証明がNFT技術を使えば一発
例えば馴染み深いゴッホのひまわりで考えてみます。F番号457のひまわりは世界に1つだけで新宿のSOMPO美術館に飾られています。
※ただのひとりごと
(えっ?日本にあるの?)
(ってかひまわりって何種類もあったんだ)
ですがこれはどうして本物なんでしょうか?
美術館にあるからですか?鑑定士が本物と認めたからですか?
現在本物認定されているとはいえ1889年に描かれてから一度もすり替えられていなかったとどうして言えるのでしょうか?
本物とはなにか、哲学的な問いかけが始まってしまいそうですけども、絵画の本物認定というのはそれほど大変であり完璧ではないと言いたいのです。実際にこのひまわりも贋作疑惑をかけられた事があります。
ところがNFT画像では一変します。
例えば何者かが CryptoPunk #3559 の所有を主張し、市場価値の10%で売り出したとしましょう。
おん?なんかめっちゃ安く売ってるぞ!
価格ミスか?まあいいや直される前にさっさと買っ・・・
いや待てよ・・・
ですが、ログを見て過去の履歴を確認すれば偽物であることが一発で暴かれてしまいます。
あぶねーーーこれ偽物やんけコラ!
それだけにとどまらず偽物を作って売り出そうとした詐欺行為までもがログ機能に残されてしまうため、NFT技術によりこの出品者は詐欺師であることが証明されてしまいます。
こうなってしまっては(事実上不可能な)ログの改ざんでもしない限り、未来永劫詐欺師と呼ばれて活動しなければならなくなるでしょう。
新たにウォレットを作り直せばいい話なんですが過去の実績は全て捨てなければならなくなります。※自業自得ですが。
本物か偽物か判別できるとは言え本物マークが付いているわけではなく、購入者がその都度確認しなければなりません。
コチラはうっかり確認をし忘れて偽物を買ってしまった方のブログです。生々しい叫びが綴られていますので一読する価値はあります。
出品者が偽物の場合に限り本物の証明ではない
NFT技術で本物を証明できると言いましたが、それは出品者が本物である場合に限ります。
例えばキャプテン翼のNFTが発表されるものの公式がそれを否定するという事がありました。
このケースでは公式が声明を出すことで事なきを得ましたが、公式が気づかないまま売買されていたとしたらどうでしょうか?
NFT技術というのはあくまでもログを見て本物と判断できるのであって、ログを見るときの前提が間違っている場合に限り本物の証明にはなりえません。
本物の証明ができるからといっても結局は人が関わっている以上こういうことは起こりえます。
NFT技術による本物と所有権の証明でデジタルアートの価値が急上昇
何度か解説するときの例で使用したCryptoPunk #3559ですがこの歴史はとても浅いです。
2017年誕生したCryptoPunksはNFTとアートの価値を実験する目的で世に放たれました。
コンピューターで自動的に作られた10,000体のドット絵が、最初はなんとタダ(手数料のみ)で配られました。それからどうなったのかご覧のありさまです。
わずか5年でこの成長!
それに比べて私は5年でどこか成長したっけ?
とんでもない価値を叩き出したことで、NFTとアートの価値に関する実験は成功したと言えるでしょう。
そんなCryptoPunksに続けと今も様々なプロジェクトが立ち上がっているわけですが、ゴッホの絵が死後評価されたようにアートの価値というのは誰にも予想できません。
「NFTって価格が上昇するんでしょ?じゃあ買う」なんてのは絶対に止めてください。
もしも「この絵は将来価値が上がる」と断言する者が現れたら、その人は嘘つきか本当の預言者かのどちらかでしょう。
NFT技術によって予想される未来の変化
「NFT画像がンー万円で売れました!」なんてニュースばかり取り上げられますが、NFT技術のすごいところはアートだけに留まりません。
というのもNFTを投機投資の面でしか見てないのなら、またしても日本は世界から遅れることになるでしょう。(個人の感想)
NFの技術を応用してすでに起きていること、予想される未来の変化について個人的に思うことを聞いてもらえたら幸いです。
古くからのNFT画像所有者へ運営からファンへの特別待遇
NFT技術を使えばいつ購入したのかを証明できるという話をしました。
そこから少し発展させて、例えばとあるアーティストが下積み時代にNFT画像を販売したとしたら?
ファンはグッズを購入するときと同じ気持ちでNFT画像を購入するでしょう。
そして数年後、、、
そのアーティストが成功したとき「当時を支えてくれたファンに恩返しをしたい」なんて思ったなら?
そこでNFT技術の「いつ購入したのかの証明」が活用できるわけです。
NFT技術を使えば当時のファンへ新たなNFT画像を配布することもできます。
受け取ったファンは所有欲を満たすもよし、すでにファンじゃないなら今のファンに(2泊3日のハワイバカンスができる金額で)販売するもよし。
笠地蔵あるいは鶴の恩返しのようなことが技術的に可能な時代になりました。
デジタルファッションにオリジナルとレプリカの概念が誕生
NFT技術を使えば本文の証明ができるという話をしました。
この技術によりデジタルアバターにオリジナルとレプリカの差別化が可能となります。
これはすでにTwitterで始まっています。
例えばアイコンが六角形のアカウントを見たことがないでしょうか?
NFT画像を購入して本物の証明ができるからこそOpenSeaで買ったNFT画像はプラットフォームを飛び越えてTwitterと連動させるともできるわけです。
そしてこの流れはゲーム業界にも広がるのでは?そんな気がします。
ライブチケットがNFT画像に変化
NFT技術を使えば所有権の証明ができるという話をしました。
例えばライブを主催するとき必ず直面するのが転売問題です。
ところがNFT技術を使えば所有権がどうなっているのか証明できるので、正規に購入したのか転売ヤーから購入したのか判別し転売から買ったチケットを無効にすることができます。
これにより転売するメリットが消滅するので転売が一瞬で買い漁る問題が解決できそうです。
それどころかどうしても転売しなければならなくなった時に定価からの上乗せ分を強制的に運営へ支払うようにすることもできてしまいます。
これらをすべてアプリ内で完結するようにし、NFTを使っている実感もなく転売ヤーのいない世界でチケットを買うことができるわけです。
クリーンな未来が早くきてほしいですね。
結論なにがいいたいのかというと
例え話なんかを交えながら私が持つ知識をすべて出し切って解説しました。
- NFT画像はコピーできる:しかしNFT技術の本質は画像の独占(そもそも独占できない)ではなく所有の証明にある。
- デジタル画像にアートとしての価値が誕生:NFT技術により非代替性要素を加えることが可能となりデジタル画像の価値が一気に上昇した。
- NFT技術は普及する(はず):将来性がないなら猫も杓子も価格が高騰しない(はず)。
未来のことは誰も保証できませんがスマホが普及したようにNFT技術は普及すると思うのでワクワクしています。
だから時代を先取りするため、NFTなんて誰も知らない今のうち(普及して価格が高騰して買えなくなる前)に試す価値は大いにあるのではないのでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。おしまい。